神奈川県の西部にある小田原市が7月6日、市の魅力を伝える移住セミナーを東京都内で開催します。先輩移住者をゲストに招き、移住後の暮らしをイメージしてもらうのが目的です（申込期限：7月4日正午）。また、市内の不動産会社による「お試し移住」サービスもこのほどスタート。近年移住者が増える中、その動きをさらに加速させたい考えです。
市主催の移住セミナーは毎年開催されており、今回は先輩移住者を含む3組のゲストスピーカーが参加し、トークセッションを行います（オンラインでの視聴も可能）。さらに、会場ではグループに分かれ、ゲストとのフリートークも実施。小田原での遊び場や働き方、コミュニティなどについて直接相談できるため、リアルな体験談や現地の暮らしを体感できる貴重な機会です。
ここからは、3組のゲストスピーカーを紹介。まずは、小田原で生まれ育った杉山大輔さんです。杉山さんは地元の建設会社で働きながら、空き家や地域の課題について話し合い、人と人が出会う場をつくろうと「BLEND」と名付けた場を開始。コワーキングや貸切スタジオ、民泊、ギャラリー、シェアキッチンなど13施設の運営や管理をしています。
雑貨店「sent.」の店主である秦美咲さんは、福岡県の出身。2018年に移住し、都内勤務の夫と猫2匹と暮らしています。西湘地域のお店を集めたイベント「Local Market」も主催しています。建築設計事務所を主宰する中津川毬江さんと石塚栄樹さんは、JR鴨宮駅からすぐの鴨宮北口商店街にレンタルスタジオ、日替わりキッチン、コワーキングスペースなどからなる施設「かもすた」を開設。ものづくりワークショップやマルシェ、個展などのイベントを定期的に開催しています。
会場の定員は15人、オンラインは定員なし。都心から近く、東海道新幹線や特急列車ロマンスカーも通るなど利便性の高い小田原。そこでの生活に興味のある人は、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか？
【イベント概要】
■日時：7月6日(土)正午～午後1時30分
■会場：ふるさと回帰支援センター（東京交通会館8階セミナールームC）最寄駅：有楽町駅
■申込方法：「オダワラボ」内の申込フォームから
■申込締切：7月4日(木) 正午
■共催：認定NPO法人ふるさと回帰支援センター
■問い合わせ：小田原市企画部企画政策課 移住定住係 0465-33-1268
古民家を貸切できる「お試し移住」サービス、地元不動産会社が開始
また、小田原市内では新たにお試し移住サービスもこのほどスタートしました。市内の株式会社旧三福不動産が手がける、一棟貸しの古民家に宿泊して現地での暮らしを体験できるサービスです。
宿泊する古民家「抹香町ハウス」は、大正～明治初期頃に建てられた元旅館をリノベーションした施設。和のテイストとともに、北欧風のインテリアもあるレトロモダンな内装になっているのが特徴です。場所は小田原駅から徒歩14分の住宅街にあります。
3つのベッドルームがあり、最大6人まで宿泊可（1世帯に限る）。布団や調理器具、洗濯機、掃除機などの家電のほか、シャンプーやボディソープなどの消耗品類まで基本的な生活用品は用意されているそうです。自転車2台も設置されており、近隣の散策や買い物などに利用できます。料金は1泊30,000円から。
このお試し移住サービスは、単なる観光旅行ではなく、短期滞在することで小田原での生活環境を体験することを目的に実現。買い物や通勤などを実際に経験してもらい、小田原での暮らしが自身のニーズや生活スタイルと合うかどうかを確認できるのがメリットです。
また、滞在期間中には旧三福不動産の事務所で移住相談を行い、市内の各エリアの紹介や物件情報などについて説明を受けることもできるといいます。希望があれば実際の物件を案内するなど、移住に向けて具体的なアクションの手伝いをするとしています。移住において住宅探しは重要なポイントのひとつ。それを地元の不動産会社にサポートしてもらえるメリットは大きそうです。
小田原市はコロナ禍をきっかけに移住者が倍増し、2020年までは転入人口を転出人口が上回る年が多かった中、2021年以降はプラスが続いています（小田原市統計月報より）。東京までのアクセスのよさなどが評価されているようです。
お試し移住には5月末時点ですでに4組の宿泊があり、「滞在中に市内を見て回って土地勘が持てた」「小田原での暮らしや不動産事情について知ることができた」「自転車や家電などが揃っていて快適に過ごせた」などの感想が届いており、好評だということです。
▼お試し移住サービス
https://93estate.com/otameshi_iju/
