相模原市初の地域おこし協力隊に元エンジニアら2名が着任!医療や空き問題など中山間地域のICT化を支援

Share

神奈川県相模原市はこのほど、初となる地域おこし協力隊として元システムエンジニアら2人を選任しました。2人は交流施設「森のイノベーションラボFUJINO」(通称:森ラボ)を拠点に、中山間地域のICT化支援などに取り組みます。医療・介護・福祉、交通、空き家対策。地域が抱えるさまざまな課題に対し、デジタルを駆使してトライしていく計画です。

地域おこし協力隊は、人口減少などが進む地域を対象に、都市から移住した隊員が地域おこしや住民の生活支援などをしながら定住・定着を図ることを目的に、総務省が支援する制度です。今回、同市としては初めて募集を実施。中山間地域に移住して活動できる「暮らしや事業のデジタル化を行うICT活用人材」を募集したところ、19人の応募・問い合わせがあったそうです。

その中から、ICTに関する専門性や地域に関わる意欲などの観点から、相田 直樹さん(30歳)と中島 竜馬さん(25歳)を選任しました。2人は、同市緑区にあるJR中央本線・藤野駅近くの交流施設「森ラボ」を拠点に、自然豊かな中山間地域をフィールドに地域のICT化支援などさまざまな活動を進めていきます。

相田さんは医学系書籍編集職を経て、一般財団法人 医療経済研究・社会保険福祉協会 医療経済研究機構に研究職として勤務し、現在は慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 後期博士課程に在籍中。主に医療・介護・福祉や交通、買い物支援など、中山間地域の暮らしやすさを向上させるための活動を予定しています。生まれは横浜市ですが、幼い頃は相模川で鮎釣りをしていたそうで相模原に思い入れがあるようです。

一方の中島さんは、新たなビジネスや農林業の活性化などに取り組みます。中島さんは親がエンジニアだったこともあり、サレジオ工業高等専門学校 機械電子工学科に入学。卒業後は、株式会社ワコムでシステムエンジニアとして働いていました。退職後、2年間ほど世界各国を旅行する中で、少子高齢化など日本が直面する課題を改めて痛感したといいます。「空き家対策や里山保全に取り組み、次世代に向けた新しいデザインの地域社会を構築したい」とコメントしています。

相模原市は横浜市、川崎市に次ぐ県内第3の自治体で、政令指定都市でもあります。西部の緑区には、広大な自然が広がっています。地域おこし協力隊という強力な助っ人が加わった今後、中山間地域の活性化を担う先例モデルとなるか。全国から熱い視線が注がれています。

■「森ラボ」施設概要
・所在地:神奈川県相模原市緑区小渕2012(2階・3階)
・営業時間:8:30~19:00(月~土)
・アクセス:電車…JR中央本線「藤野駅」より徒歩3分/車…中央道相模湖ICから約5分
・公式ホームページ:https://morilab-fujino.jp

About Author

https://shiftlocal.jp/

シフトローカル編集部。シフトローカルなメンバーが集まって構成している。

Comments are closed.