奈良市はこのほど、企業誘致を目的に「サテライトオフィス設置推進補助金」と「産業用地開発促進奨励金」の2つの新たな助成制度を創設しました。企業誘致の専門部署が中心となって創設した企業誘致に関する初めての助成制度で、都市部の企業を呼び込むことで地域経済の活性化につなげていきたい考えです。
「サテライトオフィス設置推進補助金」は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、1500万円の予算を確保。奈良県外の企業が市内にサテライトオフィスを設置する際、オフィスの改装・整備や求人広告費など、初期投資の2分の1(上限500万円)を補助する内容です。
対象業種は、情報通信やデザインなどのIT・クリエイティブ企業で、スタートアップやベンチャーを想定しているそうです。
新型コロナの感染拡大でリモートワークなどが広がり、都市部のオフィスから職住隣接が実現しやすい地方へのオフィス分散が進むことが期待されています。一方で、オフィスの設置には一定の初期費用が必要になることから、そこを補助することでハードルを下げたい狙いがあります。
これにより人口や税収増、さらには地元企業と進出企業の連携を強化するなどしながら、地域産業を盛り上げていきたいとしています。
一方の「産業用地開発促進奨励金」は、市の開発許可を受けて民間事業者が開発した産業用地に、市の誘致対象業種の企業が立地して操業を開始した場合に、企業が立地した区画面積と区画数に応じて奨励金を交付する制度です。
対象業種は、製造業、研究所、情報通信業、物流・流通業、宿泊業、大型商業施設など。奨励金額は3,000平方メートルで300万円、10,000平方メートル以上で1,000万円などと、区画面積に応じて設定されます。民間事業者の技術や資金力を活用することで、スピーディーに産業用地を整備する狙いなどがあるそうです。
問い合わせは下記まで。
奈良市役所 観光経済部 産業政策課
電話0742-34-4741