プロフィール
兒玉勝馬さん 株式会社ナレッジクリエーションテクノロジー ソリューションサービス事業部 課長
大阪府出身。高校卒業後、東京都内のシステム開発会社に3年ほど勤務後、フリーランスとして独立。以降10数年間にわたり、東京などの関東、関西圏の企業からSES(業務委託)案件を受託。2018年5月、沖縄に移住。現在は首都圏の企業を相手に、システム設計や製造、テストなどの取りまとめを行うプロジェクトリーダーを務めている。
これまでのキャリア・経歴
未経験からスタートし、フリーランスを10年以上
IT業界に足を踏み入れたのは20歳のとき、東京にあるシステム開発を手がける企業に就職したことが始まりです。私は、コンピュータ系の専門学校や大学に通っていたわけではありませんでした。ただ、昔からパソコンは好きで、1日中触っていても飽きなかったんです。当時2000年頃はITバブルの最中だったこともあり、運良く未経験でも採用してもらうことができました。
それから3年ほど主に業務系のシステム開発業務に従事した後、独立し、フリーランスのエンジニアになりました。前職の仕事が激務で、もう少し自分のペースで働けないか。そんなことを考え、思い切って決断しました。
当時、23歳です。周りからは「無理だよ」なんて言われることも少なくありませんでした。実際、見積書の書き方すらわからないような状態でしたからね。フリーランスといっても、私の場合は企業からSES(業務委託)案件を受託するスタイルで、自ら営業し、契約した企業に1〜2年ほど常駐しながらシステム開発に携わってきました。結果的には、前職から収入も増え、結局10年以上にわたってフリーランスを続けることができました。
沖縄にIターンした理由
30歳を過ぎ、この先のキャリアを再考した末…
そうした中、2018年5月に沖縄に移住し、ナレッジクリエーションテクノロジーに入社することになります。フリーランス時代の直近の収入は安定していて、仕事も比較的順調に受託できていたのですが、40歳に差し掛かるタイミングで大きな決断を下しました。
実は、30歳を過ぎたあたりから「果たしてこの生活をいつまで続けられるだろうか」と感じ始めたんです。というのも、仕事を請け負う企業との契約はおよそ1〜2年、短いときは半年ほどで終わるケースもあります。また、その企業や案件の事情によって、全国各地を転々とすることにもなります。実際、これまで東京や神奈川、大阪、京都、兵庫などを渡り歩きました。
渡り鳥のように各地を歩き回る生活から、組織に入り、じっくりと腰据えて仕事に打ち込む。この先のキャリアを考えたときに、次第にそういう働き方への意識が強くなってきたんです。もし中途採用で評価いただける会社があるならーー。そう思って縁をいただいたのが、ナレッジクリエーションテクノロジーでした。
以前から移住先として魅力を感じていた
東京でも、大阪でもなく、なぜ沖縄だったのか。それは、以前から沖縄が好きで、数年前から漠然と移住を検討していたからです。沖縄には毎年一度は観光で来ていました。マリンスポーツが好きなんです。沖縄にはどこへ行っても海がありますし、気候も年中暖かいですから、移住先として非常に魅力を感じていました。
ナレッジクリエーションテクノロジーに入社するにあたっては、仕事内容がこれまでやってきた業務に近いかどうか。このことを重視しましたね。せっかく移住してまで、お互いに不幸な結果にならないように、しかも私は会社に迎え入れてもらう立場ですから、会社が求めているポジションにフィットしていて、お役に立てるかどうかはしっかりと見極めるようにしました。
ナレッジクリエーションテクノロジーは金融や医療機関を中心に、業務系システム開発をメインに手がけていますので、非常に親和性が高く自然に入れました。また、年収が急激に下がることも少し不安に思っていたのですが、これまでの経験を評価いただき、首都圏とさほど変わらないレンジの待遇を用意してもらえたのも助かりましたね。
現在の会社と仕事
単なるニアショア開発ではなく、上流工程にも携われる
さきほど説明したように、ナレッジクリエーションテクノロジーは金融や医療のほか、教育や官公庁を中心としたBtoB向けシステムの設計、開発を行っています。他にも、アプリケーション開発からインフラ構築、ネットワーク関連などまで、案件は多岐にわたります。
特徴的な要素の1つは、単なるニアショア開発拠点ではなく、プロジェクト管理や上流工程にも携われる環境があることです。沖縄の社員が東京のお客様のもとに出向いて要件定義を行い、その後はテレビ会議で仕様を決めるなど、上流工程を沖縄の社員だけで行うケースも少なくありません。
また、ASEAN地域との業務連携も積極的に行っています。現在はベトナムのベンダーにアウトソーシングして、テレビ会議などで調整しながらオフショアを行っていますが、将来的にはオフショアだけでなく、ASEANへの本格的な進出も視野に入れています。海外人材のリソースもうまく活用しながら、事業を拡大させていきたいですね。
少数精鋭のスペシャリスト集団
沖縄事業所には、ベテランから若手まで様々な年代の人がいます。やるべき仕事はしっかりしながら、楽しく過ごす。堅苦しい雰囲気は一切ありません。経験豊富で高い技術力を持ったエンジニアも多く、情報処理推進機構(IPA)の高度資格を複数取得しているような社員もいます。他にも、アプリ開発やインフラ構築が得意な人など、各分野に精通した人材が揃っていますので、沖縄でもワンストップなサービス提供が可能であることが強みだと思います。
私のような経験者採用の一方で、地元出身の未経験者も採用しています。即戦力というわけではありませんが、中長期的な展望で教育しながら、会社全体として底上げしていくのが目的です。
経営視点を備えたワンランク上の技術者へ
私自身は、エンジニアとして業務系のシステム開発に携わる一方で、開発プロジェクトのマネジメントも担っています。また、これまでの経験を生かしながら、後進の育成にも力を入れているところです。
長かったフリーランスから会社員へと環境が変わったわけですが、ギャップは全くないですね。フリーランスのときは営業を含め何から何まで1人でカバーしないといけませんでした。でも今は、会社やチームとして動いています。それがとても心強く、一体感も感じられて居心地がいいですよ。
ただ会社員といっても、単に上から指示された業務をこなすだけではありません。ナレッジクリエーションテクノロジーは設立10年のベンチャーですし、チャレンジングな社風があります。新しい企画を社長に直接プレゼンできたりと、挑戦しがいのある場所です。
実際、私は今、プロジェクトマネジメントに関する国際資格「PMP」(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)とITストラテジストの学習をしています。品質の高いシステムを構築するだけでなく、経営的な観点から合理的で戦略的な提案も行える、より高いレベルの技術者を目指しています。
Iターン後の生活
海水浴、ゴルフ、サンゴ保全…生活も満喫
単身で沖縄に乗り込むことになったわけですが、生活面でも特に不安はありませんでしたね。今でも友人や兄弟とは連絡を取り合ってますし、案外近くに住んでいたところで、よく会うわけではないんですよね。地理的な距離は気にならず、コミュニケーションの量も全く変わっていません。那覇市近郊に住んでいると、本州の生活と利便性はほとんど差がない印象です。強いて言うなら、Amazonの荷物が届くのが少し遅いことくらいでしょうか。
海水浴、釣り、スキューバダイビングをしたり、会社の仲間とゴルフに行ったりと、プライベートは充実していますよ。少し車を走らせればビーチがたくさんありますし、海水浴は10月くらいまで可能です。年中暖かいので過ごしやすく、まさにイメージ通りでしたね。
他にも、「チーム美らサンゴ」のサンゴ保全活動にも参加しています。これは、恩納村で行政や地元企業らがサンゴの植え付けなどを行うボランティア活動です。これにナレッジクリエーションテクノロジーもCSRの一環で参画しており、私も会社のメンバーと一緒に参加しています。ここでは異業種の人たちと交流もできるので、非常に有意義ですね。
UIターンを検討している人へのメッセージ
沖縄は、いろんな可能性を秘めていると思います。最初に沖縄移住を考え始めた頃に求人情報を調べたときは、今よりも求人は少なかったですよ。それが今では、IT企業をはじめ多くの会社が様々なポジションで募集してますし、年収も本州の水準に近づいてきています。
沖縄は本州とASEAN地域の中間に位置し、IoT関連の業種でも現在、非常に注目されているエリアです。関連企業の売り上げは右肩上がりで、今後も支社を構える企業が増えるでしょうし、それに伴って一層エンジニアなどの求人の増加が見込まれます。
沖縄へ行きたい、もしくは帰りたい。そんな強い意志があれば、必ず目的は達成できるはずです。一般的には安定した仕事を先に決めないと生活が成り立ちにくいと思いますので、まずは自分なりに満足のいく就業先を決めることをオススメします。ただ、仮に1〜2社落選したくらいでめげずに、頑張ってもらいたいですね。
ナレッジクリエーションテクノロジーとしても、経験者を中心に積極的に採用を行っています。案件としては業務系のシステム開発からアプリケーション開発、インフラ構築、ネットワーク関連などまで幅広くありますので、ぜひこれまでの経験を生かして、私たちと一緒に働きましょう。
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