記事のポイント
- 今回インタビューした橋本さんは、株式会社レイメイコンピュータに2017年3月に転職。POSレジのシステム技術者として、お客様第一主義のシステムエンジニアとして幅広く活躍しています。
- 転職後、エンジニアとして地域に貢献できる喜びとやりがいについて語ってくださった時の、輝いた表情がとても印象的でした。
- 取材時には同社の諸喜田専務取締役にもご同席いただきましたが、橋本さんの第一印象は「優秀で、人当たりがとてもよかった」とのこと。レイメイコンピュータのエンジニアは現場に出るので、スキルに加えて人あたりやコミュニケーション力を重視。橋本さんはまさに理想の人材だったそうで、とても幸せなマッチングだったと語られていました。
今回話をうかがった方
橋本 渉さん(株式会社レイメイコンピュータ システムエンジニア)
北海道出身。高校卒業後、関西の大学へ進学。大学を卒業後、新卒で東京の独立系Sierでシステムエンジニアとして勤務。主にERPパッケージの導入支援を約7年担当。その後転職し、東京のWEB系のベンチャー企業でWEBディレクターとして、WEB制作、WEBメディア運営、マーケティング、営業補佐として約1年半勤務。その後2017年2月、東京から、同じくIターンの奥様(福岡出身)と沖縄へ移住し、現在に至る。
移住の経緯について
「いつかは住んでみたいね」と夫婦で話していた、沖縄という大好きな場所
移住前は東京に住んでいましたが、私は北海道、妻は福岡出身ということもあり、人生の最後まで東京で暮らすイメージは元々ありませんでした。二人とも沖縄が好きで、結婚前から6年程度で年に1~2回は長期休暇を沖縄で過ごしていました。いつかは沖縄に住んでみたいねという話はしていましたが、いつという話を具体的に決めていたわけではありませんでした。
自分の直感を信じて、本来の自分らしさを取り戻せる場所、沖縄へ
東京で仕事をしている頃、心身ともに体調を崩し、うつ病と診断されました。休職や復職、転職もしましたが、好不調の波が激しく、なかなか落ち着いて生活を送ることが難しい状況になっていました。不調が続くと、試しに東京から離れて環境を変えてみようと、色々な場所に行きましたが、一番心が落ち着き元気になれる場所が沖縄でした。
その中で、今後の人生を考えた時に、東京ではなく沖縄の方が楽しく元気に生活ができるのではないかという考えを持つようになりました。遊びに行っているだけだからそうなのかもしれないという思いもありましたが、沖縄の何かが自分には合っているという直感を信じ、沖縄で生活することを決断しました。幸い、妻も沖縄のことを気に入っていたので、話し合いを重ね、このタイミング(2017年2月)での移住となりました。
現在の仕事について
奥が深く変化に富んだ、POSレジという分野
現在はPOSレジのシステム技術者として仕事をしています。プログラミングはもちろん、レジの設置や配線、サーバー構築、ネットワーク構築、お客様のサポート対応など、POSレジに関わる仕事を幅広く任せてられています。
この仕事の魅力は、沖縄の主力産業である観光業を支えている、という自負が持てること。そして、エンジニア個人としてのやりがいでいうと、一つの分野のシステムではありますが大変奥が深く、常に変化があるため、成長機会がふんだんにあることです。
現在の会社について
地域に密着した仕事をし、沖縄に貢献したいという思い
東京など大都市圏の仕事を沖縄でやるIT企業が増えていますが、沖縄での転職活動をする中で、ある思いが湧いてきました。自分は沖縄で元気に楽しく生活をしたいし、その一部として仕事もしていきたい。沖縄に移住するのであれば、わざわざ東京の仕事をするのではなく、地域に密着した仕事、沖縄に何かしらの貢献ができる仕事がしたいと考えるようになりました。現在の会社は沖縄で設立され、沖縄のお客様をメインにしています。また、沖縄の主力産業の一つである観光業のお客様が多いのも特徴です。この会社なら自分の思いと合致すると思い、入社させていただくことになりました。
自分を優しく受け入れてくれた、会社の先輩たち
私以外、全員沖縄出身の方ということや、Iターンの人材を受け入れたこともほとんどないということを事前に聞いていたので、職場に溶け込めるのかという不安はもちろんありました。ですが、皆さんそんなことは気にしていないようで、気さくに話しかけてくれますし、良い意味で和気あいあいと仕事をさせてもらっています。また、Iターンということもあり、慣れない環境での生活面での相談やサポートもしていただけたりと、本当に良くしていただいています。
会社の強みや良さについて
お客様を第一に考える、エンジニア集団
当社の一番の強みは、お客様のことを第一に考え、仕事をしているところです。特にレジというのは小売業のお客様にとっては欠かせないツール、システムとなっています。例えば急にレジが使えなくなってしまったらお客様にとっては重大な機会損失となります。当社ではお客様から問合せがあれば、担当者ではなくとも、お客様対応を最優先とし対応しています。もちろん、お客様はたくさんいらっしゃいますので、担当者しかわからないことも多いのですが、それを社員が助け合って解決まで進めていきます。
例えばお客様(取引先)は現在約100社ありますが、お客様からの電話を取った人間が、担当外でも対応するというのが我が社の文化であり、ルールであり、心です。
このお客様を最優先とし、かつ社員がみんなでサポートし合うことが、迅速かつ的確な対応につながっているのだと思います。電話などのやり取りだけで解決できなさそうな場合は、すぐに現地へ向かうというフットワークの軽さもあります。これは、沖縄県という地理的な特性もあるとは思いますが、県外でPOSレジを扱っている企業(大手も含めて)には絶対に真似ができない強みだと思っています。
エンジニアという概念の枠を超えて
ITの仕事というのは、大きな仕事になるにつれて、どうしても役割分担が必要になり、要件を決めるところだけやる、プログラミングだけやる、インフラ構築だけやるなど、横割りになってしまい、全体が見えない中で仕事をすることが多くなります。結果、責任のなすりつけ合いが発生し、トラブルになったりお客様との信頼関係が崩れるという場面を多く目にしてきました。そうなると、最前線の現場で働いている技術者に一番ストレスがかかってしまいます。
私もそのような経験をしてきましたが、当社では経営理念・ビジョンの一つに「プロ集団となる」ということを掲げています。技術職の社員は、お客様への要件聞き取りから、システム構築、プログラミング、現場でのレジ設置まですべての工程を経験、把握する必要があります。もちろん、全行程の知識やスキルを身につけていかなければいけない苦労もあります。ですが、全体を見ながらシステム導入の最初から最後まで仕事ができるというのは、今の時代のIT技術者にとって、なかなか経験することができない環境なのではないかと思います。もし、横割りで役割分担で仕事をすることに面白味を感じなくなっている技術者にとっては、うってつけの会社だと思います。
このような仲間と一緒に働きたい
これは会社としてではなく、個人的な考えですが、特に今持っている知識やスキルは絶対条件ではないと思っています。当社の経営理念やビジョン、ビジネスに共感する部分があり、やる気や覚悟がある人であれば、自ずと知識やスキルは身につくはずです。あまり、Uターン/Iターンだからとか、沖縄だからとかを意識しなくてもいいと思っています。そしてやはり、仕事は一日の大半を占めるので、仕事の中に楽しめる要素を見いだせる人がいいですね。
今後、もっと会社に貢献し、自分自身も成長していくために
まずは、技術職として全工程の仕事を把握して、POSレジの導入を一人でもできるようになることを最優先にしています。それと並行して、これまでの自分の経験やスキルをアウトプットして、会社に合う部分をどんどん利用してもらいたいなと考えています。あとは、キャリアというのはあまり気にしていなくて、元気に楽しく仕事ができれば、それでいいですね。
他には、沖縄県の産業構造や業界地図みたいなものを知っておかないといけないなと感じています。沖縄県だけでビジネスを展開している企業や大手企業が沖縄に子会社を作ったり、沖縄の会社と業務提携をしていたりする部分もあると思うので、特有の経済圏ができあがっているのかなと感じています。そのあたりは常に最新の動向を把握するようにしていかないと、面白いことを仕掛けたりできなさそうだなと思います。
そして今、楽しく仕事ができていることが、自分にとって何よりとても嬉しいことです。これは移住とあまり関係ないかもしれませんが、自分が楽しく仕事をしようと意識をして行動していることと、会社の考え方に共感する部分が多かったことが理由かなと思っています。逆に言うと、沖縄に移住=仕事面も良くなる、というストレートな話ではないのかなとも思います。結局仕事に関しては、自分が仕事をどう捉えるか、その会社に自分が合うのか、というところの比重が大きいと思うので。
沖縄移住について
まずは、暮らしてみよう
沖縄には移住前に、旅行で何度も訪れたことはありましたが、実際に暮らすとなるとどうなんだろうという、漠然とした不安はありました。また、夫婦そろって家族や親戚は遠方になってしまうので、何かあったときにすぐに駆け付けることはできなくなるという覚悟を決めなければいけないという気持ちはありました。ですが結果としては、実際に暮らしてみないとわからないので、まずは暮らしてみようと思いました。それで何かあったときはまた別の場所を探せばいいわけですし。
ネット上では沖縄移住のマイナス面の話などもたまに目にしますが、成功か失敗かを決めるのは移住した本人ですし、2~3年住んでみて、家族に何かあったから地元に戻らないと行けなくなったとか、やっぱり何か合わなかったとなっても、その2~3年が充実していれば、失敗だなんてことはないと個人的には思います。
沖縄に住んで感じた、さまざまなメリット
メリットとして特に感じるのはやはり、通勤電車がないことです。東京では当たり前のように毎日満員の電車で通勤していましたが、今は会社まで徒歩で通勤しています。混み合った車内で長い時間揺られる事はストレス以外の何物でもありませんので、それから解放されたことは、自分にとって大きなメリットです。
他には、短い休みでも気軽に海や離島に遊びに行けるということも大きなメリットですね。もともと、沖縄の海でシュノーケリングしたり、離島巡りをしたりすることが好きだったので。
最後に、沖縄へのUIターン転職を考えている人に一言お願いします
あまり重く考えすぎないほうがいいと思います。なぜ沖縄に移住するのかという根っこの部分をしっかり自分の中で作っておくこと。周囲から色々と言われることもあるかもしれませんが、根っこがしっかりしてれば、極端な話をすれば着の身着のまま来ても何とかなると思います。沖縄が特別というわけではないので、色々な情報に惑わされずに、自分で考え決断すればいいと思います。そしてその決断の先に、私のように生き生きとした生活や仕事が手に入れられることもあります。ですので是非、前向きに検討してみてはいかがでしょうか。
橋本さん、ありがとうございました。
(ITキャリア沖縄より転載)
●【NEWS】移住イベント@渋谷に、レイメイコンピュータが出展します!
2017年9月16日(土)「沖縄IT移住・UIターンフェス!@渋谷」(13時開場/13:30〜16:30)に、レイメイコンピュータが出展します。
イベントの詳細はこちらにてご確認ください。