20代の若者がUIターンに関して最も必要としているサポートは、「地方の求人情報の提供」ーー。20代専門の転職サイト「Re就活」などを運営する学情が実施した、20代のUIターンに関する意識調査で明らかになりました。コロナ禍で地方暮らしに関心を抱く人が増えていると言われる中、受け入れる自治体などは若者のニーズに合った政策を打ち出すことが求められそうです。
調査は8月26日~9月14日に「Re就活」に来訪した人を対象に実施し、有効回答数は567人に達しました。
アンケートではまず、UIターンを検討するうえで求めるサポートについて質問。すると、「地方の求人情報の提供」が最多で45.8%に上りました。求人情報の入手方法がわからず、自身が転職などで希望するエリアにどんな求人があるのか、悩んでいる人が多いことがうかがえます。20代のUIターン促進には、的確な求人情報の提供が重要になりそうです。
2番目に多かったのが、「住んでいる都市部の相談窓口で相談したい」で24.0%。次いで、「オンラインで直接企業への転職活動をしたい」「入社前に地方企業で短期間お試しで働いてから転職先を決めたい」がともに21.4%で続きました。
オンラインも活用しながら現在の居住地近くで情報収集しつつ、実際に試験的に働いてみることでミスマッチを避けたい考えが見え隠れします。そのほかでは、「社宅や家賃補助があると嬉しい」「求人だけでなく、住みやすさなど住環境についても知りたい」といった声が寄せられました。
不安は「希望する求人があるか、エンジニアも人気
次に尋ねたのは、UIターンや地方に転職するうえで感じる不安について。最も多かったのは、「希望する業種・職種の求人があるか」で57.2%に達しました。次いで「収入の減少」が50.9%で続きます。これまでの経験を生かせるような求人の有無、それに収入の確保に不安を感じている人が多い実態が明らかになりました。
さらに、希望職種についても調査。「企画・事務・管理系」(59.4%)、「営業系」(25.3%)に続き、「ITエンジニア系(SE・システム開発・インフラ)」が23.0%と上位に位置します。
エンジニアはリモートワークとの相性が非常にいい職種の1つと言え、IT企業がサテライトオフィスを設置したり、地方でのリモートワークを推奨する動きも加速しています。
コロナ時代、若い世代やITエンジニアのUIターンは、今後さらに広がっていきそうです。