Webサイト制作と運用・マーケティングなどを手がける株式会社コウズ(大阪市)がこのほど、鹿児島県奄美市と立地協定を締結しました。事業拡大へ向けた体制強化とともに、地元の雇用創出などにも貢献したい考えです。今後、市や県と協力し、地域経済の発展に取り組んでいくとしています。
コウズはWebソリューションサービス「Groweb!」を展開し、2006年の設立以来、Webサイト制作や運用など一貫したサービスを通じて企業を支援してきました。2017年に同社の代表が観光で初めて奄美大島を訪ねた際、地域の課題について地元関係者と情報交換したのを契機に奄美市で活動を開始。ITを通じて人材の呼び込みや地域の活性化に取り組んできました。
2018年には、関係会社の本社を奄美市に移転。IT人材の育成や情報通信産業の活性化などを目的に、奄美情報処理専門学校との教育支援などに関するパートナーシップ協定、奄美情報通信協同組合とのソフトウェア開発業務に関する協定を結んでいた経緯があります。
さらに2022年になると、奄美市と全国初となる自治体ホームページでのAI導入実証実験を開始。この実験はその後、鹿児島県徳之島町、富山県舟橋村、大阪府藤井寺市にも展開しているそうです。そしてこのほど、コウズとしても奄美市で事業所を開設することになりました。
新たな事業所ではWebサイト制作・運用のほか、AI実証実験のサポート、IT企業の誘致、島内企業へのDX支援など幅広い事業を展開していく予定です。また、新たに3人の新規採用も計画しており、地域の雇用創出やデジタル分野の人材育成にも寄与したい考えです。
奄美市の安田壮平市長は、今回の協定締結を受け「IT産業の発展と地域活性化は私たちが注力すべき重要な取り組みの1つ。その目標に向けた大きな一歩となる」と歓迎。県商工労働水産部の北村貴志部長も、「地域におけるDX推進はもとより、さらなる雇用の創出や地域経済の浮揚発展に大きく貢献するものと期待している」と話しています。
それに対し、コウズの浜野耕一・代表取締役は「島特有の課題をIT技術で解決し、新たな価値を創造することで、奄美の魅力を全国に発信していきたい」との決意を表明しました。
●株式会社コウズ 奄美支社 概要
□所在地:鹿児島県奄美市笠利町大字万屋1249-2 ICTプラザかさり3号室
□業務内容:
Webサイト制作・運用、Web戦略支援、AI実証実験のサポート、IT企業誘致に係る支援、島内企業に向けたDX支援、群島内自治体及び企業へ向けた人材派遣・教育事業など
□新規雇用予定者:3名予定
□事業開始時期:2024年10月