システム開発やITコンサルティングなどを手がける東成瀬テックソリューションズ(秋田県)が、拠点を構える同県東成瀬村と慶応義塾大学の若新雄純特任准教授と共同で「スーパー村人移住計画」を実施します。都会で暮らす若者に地方での仕事や暮らしを体験してもらい、移住や就労を促進するのが目的です。
参加希望者には書類審査や面接、合宿審査を通して選考を行い、合格者は東成瀬村の地域おこし協力隊に就任し、原則2024年春から東成瀬テックソリューションズに勤務します。移住してもらうことが前提ですが、業務や時期によってはテレワークも可能といいます。
対象は、20歳から35歳までのITコンサルタント・ITエンジニアで実務経験が5年以上ある人、あるいはそれに近く親和性のある高度な経験や実績を持つ人。月給は50万円からという条件です。
募集人数は最大30人。オンラインの1次選考を通過した人は、10月21〜22日に行われる合宿ワークショップに参加。その後、最終面接(オンライン)を経て内定・入社の流れになります。
合宿ワークショップの舞台は、東成瀬村の龍泉寺。村を散策したり、地域住民と交流したりして村への理解を深めるとともに、同社が提示する課題にも取り組んでもらうそうです。参加費は無料(期間中の食事、宿泊)、また秋田空港と大曲駅から東成瀬村への移動は無料送迎車が用意されています。
東成瀬村は秋田県の南東端に位置し、人口2,397人(2023年5月31日現在)の小さな村です。小中学生が文科省の全国学力テストで日本一になるなど村をあげて教育に力を入れているほか、秋田県で唯一、人口が増加した調査結果(2023年3月)も話題となりました。
東成瀬テックソリューションズは、村が出資し第三セクター方式で設立されたIT企業。2021年の設立から約2年で、46人が社員および地域おこし協力隊として東成瀬村に移住したそうです。一方、若新さんはテレビ番組のコメンテーターとしても知られ、日本各地の企業や団体と人材育成やまちづくりなどに関する実験的プロジェクトを数多く企画。今回はその両者がタッグを組み、新たなプロジェクトを立ち上げたかたちです。
なお、選考に先立ち9月8日にオンラインで事前説明会が開催されます。そちらへの参加のほか、合宿ワークショップの詳細や応募条件などについては下記サイトをぜひチェックしてみてください!
■「スーパー村人移住計画」 https://supermurabito.narutech.co.jp/