ソフトウェアテストの品質保証やカスタマーサポート業務を手がけるSHIFT PLUS(本社:高知県高知市)が3月14日、県内の高校生に地元・高知で働く魅力を伝えるオンライン交流会を開催します。若い人材の採用に積極的な県内企業のプレゼンや、高校生と社員らによる交流会を実施。若者の流出防止とともに、高校生に地元でキャリアを積むイメージを膨らませてもらいたい考えです。
参加する高校生は、県立山田高校の2年生24人。一方、企業側からは貴金属地金の加工メーカー・YAMAKINと、広告代理業務やデザイン制作を手がけるユーエスケー、化学メーカーの井上石灰工業が参加します。また、運営にはSHIFT PLUSに加え、県内の大学生が高校生と企業の橋渡し役として加わっています。
当日の主なプログラムは、①高知で働く魅力の紹介②参加企業の事業紹介③高校生と参加企業の交流会。参加企業の事業紹介では、運営に携わる大学生が事前取材した内容を踏まえ、学生目線で各企業の特徴などをプレゼンします。また、交流会では若手やベテラン社員のフリートークを企画。ここでも大学生がファシリテーターとして両者の間に入り、高校生が気軽に質問できるような工夫も盛り込んだそうです。
SHIFT PLUSは、ソフトウェアの品質保証を手がけるSHIFT(本社:東京)とゲーム開発・運用のオルトプラス(同)の共同出資によって2015年に設立。県のほか、同じように県内で活動するIT関連企業らと協力し、IT人材の呼び込みや育成に力を入れるなど地域活性化にも積極的です。
今回のイベントは、過去に県の委託を受けて行った県内企業と学生
背景にあるのは、若者の県外流出への危機感です。高知県は年間約2000人が県外の大学へ進学し、そのうち地元に戻って就職する人は約19%とされ、若者の流出になかなか歯止めがかかっていません。その打開策として生まれたのが、今回のマッチング事業とイベントなのです。SHIFT PLUSは「地元で働く、活躍するイメージを持っていただき、将来県内で生活することを見据えた進路や就職の選択につながれば」と狙いを語ります。
高知県は以前からIT企業の誘致や人材育成に力を入れており、県内には50社を超えるIT関連企業があります(2021年12月現在)。県とSHIFT PLUSをはじめとする多くのIT企業がタッグを組み、官民連携で様々なイベントを企画するなど、「ITのまち」として注目されています。
今回はそのITに特化したイベントではありませんが、高知の盛り上がりや意気込みを感じさせる熱い交流会になりそうです。