サイバーエージェント、プログラミング学習サービスを鹿児島県徳之島で導入。自治体では国内初

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サイバーエージェントは5月15日、小学生向けオンラインプログラミング学習サービス「QUREO(キュレオ)」が、鹿児島県徳之島町でプログラミング教材として正式採択されたと発表した。自治体における「QUREO」の活用は国内初という。

プログラミング教育は、2020年に国内の全ての小学校において必修化されることが決定しており、保護者や教育関係者の関心が高まっている。ただ、教材や指導者不足、都市部と地方における教育機会格差などの課題も指摘されている。

そうした中、小学生向けプログラミング教育事業を行うグループ会社のCA Tech Kidsは、特に中山間地域など地理的制約の大きい地方で、プログラミング教育の環境整備に関して様々な実践を行っている。昨年4月には総務省の「若年層によるプログラミングの普及推進事業」の実施団体に選出され、徳之島町と岩手県遠野市でプログラミング教育モデルの構築に取り組んできた。

プログラミング指導者(メンター)育成研修の様子

このうち、徳之島町では地域住民や教職員など計11人を対象に、50時間におよぶプログラミング指導者(メンター)育成研修を実施。地域のプログラミング教育の担い手育成に取り組んだ。また、彼らを講師として地元の子どもたちにプログラミングを教える講座も開講した。

その結果、徳之島町内の2つの小学校ではクラブ活動としてプログラミング教育が開始されたほか、育成されたメンターがプログラミング教室を開講するなど、プログラミングを学ぶための環境が徐々に整ってきているという。そうした動きを踏まえ、「QUREO」が正式に導入されることになったという。

子ども向けプログラミング講座の様子

「QUREO」は、CA Tech Kidsと、同じくグループ会社でゲーム事業を行うアプリボットが共同開発し、2018年2月から提供を開始。高度なパソコン操作を必要としない簡易な設計であるほか、キャラクターによるナビゲーションや動画による説明が豊富なため子どもが自発的に学べ、また講師の指導負荷を軽減できるメリットもあるという。

サイバーエージェントとしては、今回実現した徳之島町の事例を地方におけるプログラミング教育のモデルケースとし、他の自治体でも同様の取り組みを広げていきたい考えだ。

一方、高岡秀規・徳之島町長は、「子どもたちがどこに居ても最新のIT技術を学ぶことができる環境。今回の取り組みを通して、そのロールモデルを生み出したいと考えています」と話している(サイバーエージェントのプレスリリースから一部抜粋)

昨今、都市と地方や所得による教育格差が社会問題になっているが、今回の取り組みは地方にとって継続的にプログラミング教育を実施できるヒントになりそうだ。一方の事業者側にとっても、自社サービスのユーザー拡大と地域貢献、さらには子どもの教育支援を両立できるモデルケースとして要注目といえそうだ。

※写真はいずれもサイバーエージェントのプレスリリースから抜粋

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