記事のポイント
- 沖縄出身の仲里さんは、ITスキルを活かしながら沖縄で医療・介護系の仕事に携わるため、今から半年前にUターンするタイミングで、現在勤務する株式会社システム・ビットに転職しました。
- 地元にいながら、自分の興味関心がある分野の仕事ができる喜びと安心感について、とても生き生きと語っていただきました。/li>
- 仲里さんが語るUターン経験者ならではの「沖縄再発見」の視点は、現在県外に住んでいる沖縄県出身者の方にとって、新鮮に映るかもしれません。
今回話をうかがった方
仲里 旭司さん(株式会社システム・ビット SE兼サポートデスク)
沖縄県出身。県内の専門学校を卒業後、新潟のIT系メーカーへ新卒入社し、主にオートバイのメーター開発を約3年間担当。その後、ITで医療・介護業界に地元沖縄で携わりたいという思いから、2017年2月にUターンし、株式会社システム・ビットへ転職。現在、実家で家族5人暮らし。
移住の経緯について
ITスキルを活かして、沖縄で介護に関する仕事をしたい
沖縄県内のIT系専門学校を卒業後、県外企業でシステムエンジニアとして約3年間就業しました。新卒で就職する際、一度は県外に出て視野を広げ、さまざまな経験を積みたい気持ちがあったことと、興味が持てる会社であれば場所にはこだわらないという思いから、新潟県内のシステム開発会社を選びました。
仕事自体はとても充実していましたが、沖縄にいる祖母が介護が必要な状況となりました。その時、自分が何もしてあげられない悔しさを感じたと同時に、介護業界の現状についてもたくさんの情報を得て、問題点や課題に目が行くようになりました。そこで、自分のITスキルを生かして、故郷である沖縄で介護の仕事に携わり、同じように介護に関わる問題で困っている人たちの手助けができないか考えました。これがきっかけで、沖縄へUターンすることを決意し、医療や介護関係でITの技術を活かせる会社を探したところ、自分の希望とぴったり合ったのが、現在の会社です。転職活動はスムーズに運び、希望通りの転職を叶えることができました。
現在の仕事について
介護事業者用のソフトを、システムエンジニアの目線でサポートする
現在はまだ勉強中の身として、介護事業者用の介護ソフトについて、システムエンジニアとしての知見を生かしながら、介護事業者向けのユーザーサポート業務を行っています。その中には、PCやタブレットなどの端末操作のサポートも含まれます。介護保険制度は一つですが、当社で提供している介護ソフトは用途に合わせて複数あります。例えば介護保険の事業者向けの給付管理や報酬請求などの業務処理システムや、タブレット端末を用いた介護記録システムなどです。それぞれに強みや特徴があるため、ソフトと制度の両方を理解する必要があります。さらに、それらを介護事業者ご自身で操作してもらわなければなりません。ですので、端末操作のサポートもとても重要な仕事になります。
自分はシステムエンジニアですが、システムエンジニアもプログラマーもサポートデスクも、介護に関することは介護事業者との関係づくりが非常に重要です。私の場合、システムエンジニアの知見を持って、システム的な側面から質問への回答や事象への紐付けができることが強みです。そして何が不便で、どうすれば使いやすく、利用者のために活かせるかということを、密にコミュニケーションを取りながらヒアリングし、製品作りや運用面に反映させる努力が必要となります。
また、介護保険制度は3〜5年のスパンで変わります。よってその都度、知識を得る必要があるほか、システムもそれに伴い変えなければいけません。ちょうど来年、大規模な改定が想定されています。このような背景もあって、この事業に携わるためには、介護保険制度自体の勉強と理解が必要不可欠となります。
現在の会社について
残業ゼロを目指し、社員を大切に考えてくれる会社
当社は創業38年目の老舗IT企業で、沖縄支社をニアショア開発拠点として拡大し、東京にある本社と連携する体制を築いています。メインの事業は介護関連システム・健康診断システムなどヘルスケア関連の自社ソフトウェア製品の展開や、電話帳データベースのパッケージ開発などです。沖縄支社は約50名の体制で、現在UIターン者は3名在籍しています。
会社の特徴の一つは、残業ゼロを目指していること。就業時間は9時出社、18時退社で、自分自身も残業はほとんどありません。ですので、プライベートな時間を使ってスキルアップのための勉強をしたり、専門学校時代の友人たちと仕事に役立つ情報交換をしたりと、インプットの時間をしっかり確保できるのが嬉しいです。さらに、当社の社長は「社員の幸福」「社員の成長」という言葉をよく口にします。ITを通じて医療や介護に携わる立場として、人を大事にするというトップの姿はとても共感でき、心強いです。そのカルチャーは職場の雰囲気にも表れており、フロア内では部署間の垣根なく従業員同士の距離が近く、気軽に相談や質問ができるので、とても居心地がいい環境です。
沖縄へのUターンについて
地元に住んでいる時と、帰ってきてからでは、まるで違う景色が見えるようになった
沖縄に帰ってきて約半年ですが、やはり一度県外に出てから地元に戻ってくると、見える景色もまるで違います。例えば以前は県内の海を見て、特に何を感じることもなくこれが当たり前だと思っていたのが、沖縄の海はエメラルドブルーで砂も白く、とても綺麗だったんだ、ということに気づく、だとか(笑)。他にも、旧暦を大事にしていて旧正月や旧盆などの行事があることや、先祖を大切にする習慣があること、沖縄そばやチャンプルーなどたくさんの美味しい郷土料理があること、国内や海外から多くの人を惹きつける観光スポットがたくさん溢れた場所だ、ということなどなど…。一度地元を離れたおかげで、今までは見えていなかった、数々ある沖縄の良さを改めて発見しました。
休みの日は、体を動かしたいので、ランニングをしたりジムに通ったりしています。沖縄では朝や夜涼しくなってからジョギングしている人が多く、少し車を走らせてビーチなどに行き海沿いを走ると、綺麗な景色を眺めながら新鮮な空気をたくさん体に取り込むことができて、とてもリフレッシュできます。あとはたまに、ツーリングを楽しんでいます。バイクに乗る人はオールシーズン楽しめる沖縄は本当におすすめですよ。海沿いの道はどこでもツーリングスポットなので、沖縄本島1周をぜひ楽しんでほしいです。
また、以前住んでいた新潟は豪雪地帯でした。雪が降らないことは沖縄の人からすると少しつまらないかもしれませんが、雪が降るところから来る場合はプラスに感じることが多いはずです。雪かきや融雪による水たまりから解放されます。
最後に、沖縄へのUIターン転職を考えている人に一言お願いします
沖縄には、自分が希望した医療介護系のIT企業があったりと、様々な業種のIT企業が幅広く展開しています。沖縄で仕事をしようと検討している上で、企業の選択肢が多いことは何より心強いですよね。また当社のように就業時間に配慮していたり、人材の育成に力を入れているなど、魅力的な条件を揃えている企業も多いと思います。ぜひ、沖縄移住のイベントや情報発信の場を活用して検討してみることをおすすめします。また、特にUターンの場合は、地元に戻ることで、想像以上の新たな発見や再発見を感じることができると思いますよ。
仲里さん、ありがとうございました。
(ITキャリア沖縄より転載)
●【NEWS】移住イベント@渋谷に、システム・ビットが出展します!
2017年9月16日(土)「沖縄IT移住・UIターンフェス!@渋谷」(13時開場/13:30〜16:30)に、システム・ビットが出展します。
イベントの詳細はこちらにてご確認ください。