スマート農業ベンチャーの集積地が宮崎県新富町に開設!AI・ロボット開発やIT人材育成へ

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宮崎県新富町で11月10日、地元農家と行政、起業家らがタッグを組み、ロボットやAIなど先進技術やサービスを開発するスマート農業の拠点「新富アグリバレー」が開設しました。スーパーの空き店舗を改装し、農業ベンチャー特化型のコワーキングスペースとして開放。ここを拠点に新たな農業ベンチャーを誘致し、農業分野で活躍するIT人材の育成、AIやロボットなどの研究開発に取り組む考えです。

新富アグリバレーを立ち上げたのは、同町で様々な地域活性の取り組みを行っている一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(以下、こゆ財団)。こゆ財団は農業従事者の高齢化を受け、担い手不足を補うだけでなく、データを活用した農業を実践することで高効率化、収量向上にチャレンジしようと若手農家や農業ベンチャーによる「儲かる農業研究会」を2018年6月に発足。競争力強化を目的に、データを活用するなどしたスマート農業の実装に取り組んできました。

新富アグリバレーの開設初日には、記念イベントとして「スマート農業サミット in 宮崎」が開催されました。町内の農家をはじめ、行政や地元金融機関、農業ベンチャーら130人が参加。宮崎市に本社を置く航空会社ソラシドエアの髙橋宏輔社長による講演や、農業ベンチャー6社によるプレゼンテーションなどが行われました。

記念イベントでは農業ベンチャーと来場者らが盛んに交流

また、こゆ財団が100年先まで持続可能な農業を実現するという趣旨で「スマート農業推進協会」の設立を宣言しました。同協会には、2019年11月14日時点で7社の入会が決定。情報発信や事業者間の連携、採用支援などを実施するとしています。さらに、2020年2月には「スマート農業サミット2020 in 東京」の開催を予定(2019年11月中に入会を完了した事業者にはブース出展と登壇機会を提供)。会員企業は100社にまで増やす目標を掲げています。

こゆ財団は、2017年に宮崎県新富町が旧観光協会を法人化して設立した地域商社です。「世界一チャレンジしやすいまち」をビジョンに、様々な事業を展開。農産物のブランディングでは、1粒1000円のライチの販売が有名です。今回新たに開設した「新富アグリバレー」については、2019年11月末までクラウドファンディングで改装費用を集めています。
■クラウドファンディング→https://camp-fire.jp/projects/view/200296

(写真:Yuta Nakayama)

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シフトローカル編集部。シフトローカルなメンバーが集まって構成している。

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